ケーススタディ

自社4サイトでAI検索流入を実測した。AIに拾われるサイトと、拾われないサイトの差

先に結論

同じ会社が運営する4つのサイトを、同じ期間(2026年5月)、同じGA4の物差しで並べてみました。すると、AI検索(ChatGPT・Copilot・Perplexity)とBingからの流入比率が、サイトによって桁違いに違っていました。

コンテンツを積んだメディアは、流入の8割超がBingとAI経由。いっぽうMeta広告で売る2つのD2Cは、AI検索からの流入がほぼゼロ。差は商材でも運でもありません。AIが読める形で、検索に開いているかどうかでした。

数字で見ていきます。すべてGA4の実測値、期間は2026年5月1日〜5月29日です。


サイト1:コンテンツ型メディア(占い・自社運営「VEIL」)

記事を積み上げてきた占いメディアです。全セッションは約25,900。参照元を分けると、こうなりました。

GA4実測 ── コンテンツ型メディア|流入ソース 2026-05-01〜05-29(全セッション 約25,900)
Bing系78%
AI検索8%
Google8%
その他6%
  • Bing系 約20,200セッション(78%) … bing単体に加え、DuckDuckGo・Ecosiaなど中身がBingの検索を含む
  • AI検索 約2,030セッション(8%) … ChatGPT/OpenAIが約1,860、Copilotが175、Perplexityが2
  • Google 約2,130セッション(8%)
  • その他 約1,600セッション(6%) … Yahoo・Direct・SNS

Bingとその先のAIを合わせると、流入の約86%がAI検索のエコシステムから来ています。Googleはたった8%。順位ツールでこのサイトを見ると「ほぼ無名」と表示されますが、5月は約2万人が来ました(リブランド後の立ち上がりの数字で、継続して取れているわけではありません)。順位の物差しだけでは、この2万人は見えません。


サイト2・3:広告型D2C(ジュエリー/アパレル、自社運営)

次に、Meta広告で集客している自社D2Cを2つ。同じ期間で並べます。

ジュエリーD2Cは全セッション約13,400。内訳はMeta広告(Facebook+Instagram)が約7,900で59%、Googleが約3,600で27%、Directが約1,150。そしてAI検索とBingを合わせても、20セッションに届きませんでした(0.1%未満)

アパレルD2Cはもっと極端でした。全セッション約3,850のうち、Meta広告が約3,350で87%。AI検索もBingも、流入はゼロ

GA4実測 ── 広告型D2C 2サイト|AI検索+Bingの流入比率(2026-05)
ジュエリーD2C0.1%未満
アパレルD2C0%

広告で刈り取る作りのサイトは、たしかに売上は立ちます。でもAIの回答には、まだ一度も出ていない。これは弱点というより、まだ誰も入っていない入口が残っているという話でもあります。


サイト4:検索型の予約サイト(宿泊、自社運営)

4つ目は、検索からの流入が中心の宿泊予約サイトです。こちらはGoogleとYahooで大半を占める作り。

数字は伏せますが、傾向だけ書きます。ChatGPT・Copilot・Geminiからの流入が、実際に計測され始めていました。 まだ全体のごく一部です。けれど、ゼロではない。検索に開いているサイトには、AIが少しずつ手を伸ばし始めている。その入口が開きかけている段階でした。


4サイトを並べて見えたこと

同じ会社、同じ計測。それでもAI検索の取り込み方は、まるで違いました。

サイトの型主な流入AI検索+Bing
コンテンツ型メディアBing・AI約86%
検索型 予約サイトGoogle・Yahooごく一部(増加中)
広告型 ジュエリーD2CMeta広告・Google0.1%未満
広告型 アパレルD2CMeta広告0%

並べると、境い目がはっきりします。記事を積み、検索に開いたサイトはAIに拾われる。広告で刈り取るサイトは、AIの回答にまだ出ていない。 商材の差ではありません。AIが読めるコンテンツを持ち、クローラーを通し、Bingに載っているか。その一点でした。

裏返すと、広告型のD2Cには伸びしろしかない。商品ページをAIが読める形に整え、Bingに登録し、よくある質問に答える記事を数本置く。それだけで、競合がまだ来ていないAI検索の入口を、先に押さえられます。


あなたのサイトはどっちか

確かめ方は決まっています。GA4の参照元(sessionSource)を開いて、bing openai chatgpt.com copilot.com perplexity から何セッション来ているかを見るだけ。ゼロに近ければ、あなたのサイトはまだAIの回答に出ていません。

それは悪いニュースではありません。今いる場所が分かれば、次の一手が決まる。 AIに読まれる状態を整えるところから、順番に進めれば届きます。手順はGEO完全リファレンスにまとめてあります。


よくある質問

Q. AI検索からの流入は、どのサイトでも同じくらい来ますか? いいえ、サイトの作り方で桁が変わります。当社実測では、コンテンツを積んで検索に開いたメディアは約86%がBing・AI経由でしたが、Meta広告中心のD2Cは0.1%未満でした。

Q. 広告で集客しているD2Cも、AI検索対策をする意味はありますか? むしろ伸びしろです。広告型はAIの回答にまだ出ていないことが多く、未開拓の入口が残っているということ。商品ページをAIが読める形にし、Bingに登録するだけで、競合がいないうちに拾われ始めます。

Q. 自社のAI検索流入はどこで見ますか? GA4の参照元で各AIサービスからのセッションを確認します。加えてBing Webmaster ToolsのAI Performanceで、引用された回数とURLが分かります。順位ツールには映りません。


最後に

4つのサイトを並べるまで、ここまで差が出るとは思っていませんでした。同じ手で運営していても、AIに見つけられる入口の開き具合は、サイトごとにまったく違った。

あなたのサイトが今、AIにどう読まれているか。それは順位には出てきません。でも、GA4を開けば30秒で分かります。

AL

AIO Lab 主筆

広告運用 × データ分析のマーケター(40代・エンジニア出身)

Meta・Google・TikTok広告のインハウス運用が最も得意。ROAS・CPA起点の高速PDCAで伸ばし、広告と検索(SEO・GEO)の両面から集客を設計します。強みはデータの「見える化」——GA4・BigQuery・日次広告レポートで、数字を判断に変えること。大手予約サービスのマーケ部長を経て、現在はD2Cスタートアップでマーケ/データ責任者。複数の自社メディアを運営し、Bing・AI検索の流入を実データで検証しています。数値はすべて実測、出典のないデータは扱いません。運営者について →

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